ティエリー・ミュグレー エンジェル

このブログでは、メンズの香り豊かな生活を目指して、香水や、レストラン、ファッションを紹介していきたいと思ってます。

メンズの香水を紹介しているサイトはあまたあり、最近は、ニッチブランドが香水業界の話題を集めております。
もちろん、ニッチブランドも紹介していきたいと思いますが、私は、個人的には、ファッションブランドの香水の方が好きです。
たふん、それは、その香水が発売された時代背景や、デザイナーの個性を、色濃く表現しているからだと思います。
今でも、定番として売れ続けているものも沢山ありますが、ブランドの数だけ、たくさん生まれては消えてゆく運命のものも沢山あります。
その中から、私の思い出として、アーカイブを紹介していきたいと思います。

廃番になってしまっているものも沢山ありますが、どこかのサイトで、ヴィンテージとして売ってたりするかもしれませんので、もし出逢えたら、ぜひ、手に取っていただきたいと思います。

さて、私が、初めて買った香水は、ラルフローレンのサファリでした。
丁度、高校生だったころ、ラルフローレンのオックスフォードシャツとかニットとかを学生服に合わせて着たりするのが流行っており、ラルフローレンのショップに行くのが、とても大人な感じがして楽しかった思い出です。
紺ブレとかも流行ってる時代で、背伸びして、ラルフローレンの紺ブレも買ったものです。
今思えば、どんな学生だって感じですが・・・

今回紹介するのは、第一回目としては何が良いかなと考えて、メンズの香水ではないんだけれど、私がとても好きな香水を紹介したいと思います。

『ティエリー・ミュグレー』の『エンジェル』という香水です。
大学生の頃、渋谷にあるマリソルという香水屋に良く行ってました。
渋谷は家から近いのと、本当にたくさんの香水があったからです。
今調べると、本店は、渋谷の道玄坂の方にあったようですが、その頃は、今はなき、東急文化会館の1階と、そこから東急東横店に向かう、銀座線のガード下にも店舗がありました。
今思えば、よくそんな場所に店舗があったなと思うのですが。

そこのおばさんwに、紹介してもらったのが、まだ流行る前の『ニコス スカルプチャー オム』『アランドロン サムライ』あとは、未だ日本未発売の『ヨープ ナイトフライト』。
『ニコス スカルプチャー オム』は買ったけれど、個人的にはあまり好きじゃなかったなー。
しかし、数年後にキムタクが使ってるというのであれよという間に、大ヒット香水になったから、あのおばさんの先見の明は素晴らしいと思います。

『アランドロン サムライ』もその当時はまったく売れてなかったけれど、今でも定番として売れ続けますしね。今の子たちは、アロンドロンなんて知らないでしょうけど。

今回、ご紹介する、『ティエリー・ミュグレー』は、ストラスブルグで、ダンサーやカメラマンをしていた、ティエリー・ミュグレーが1974年に設立したブランド。
80年代から90年代のバブル時代は、日本でも、ジャンポール・ゴルチェとともに、ボディコンシャスなドレスで人気を博しておりました。
その後、人気は落ちていきましたが、レディ・ガガのスタイリストの、ニコラ・フォルミケッティのもとで、近年また人気が復活しております。

この『エンジェル』は、クラランスのライセンスにより、1994年に発売された、レディースの香水。
先ほどの『渋谷マリソル』のおばさんに、『この星型のボトルは、バカラによって作成されたもので、とても高価なの。なので、香水がなくなったら、このボトルを持って、パリのティエリー・ミュグレーのブティックに行けば、ボトルに新しくいれてくれるの』と言ってました。
確かに、とても高級そうなガラスで、その店で20000円を超えており、大学生の身ではとても高価で、購入を迷っておりました。

大学の卒業旅行で、パリ・ロンドンと行った時に、パリのティエリー・ミュグレーのブティックに行ってみました。
とても宇宙的な近未来のブティックで、入り口あたりに、床から天井まで伸びてる水道管みたいなものがありました。
なんと、そこから、このボトルに新しい香水を充てんできるのです。
今考えても、とても斬新な発想!
あのおばさんのいう事は本当でした。

後年、このボトルが本当にバカラで作成されたものかどうかは、調べても分からなかったので、それは真実かどうかは未だに分かりません・・・

ヨーロッパでは、かなり人気がある香水なのですが、日本では、現在は、正式には未発売。
2010年代前半に、ブルーベルが正式に代理店契約をして、阪急本店でのみ限定発売してました。たぶん売れなくて、1年くらいで撤退した模様。
エンジェルのオードパルファムのみの展開でした。
この時、ブルーベルは、アザロもディスカウントショップとかに卸していたようなので、クラランスと、数ブランド契約していたのかと思います。
現在はアザロも日本では正式には流通してないようです。

エンジェルのオードパルファムは、1992年に発売されました。
この写真のは、オードトワレになります。

カラメルとチョコレートのような、グルマン・オリエンタルの香りで、このような香りは当時とても斬新だったようです。
今では、似たようなのも出ておりますが、このエンジェルが先駆者であるのは間違いありません。

調香師は、オリヴィエ・クレスプと、イブ・デ・チリス。

トップノートは、ベルガモット、へディオン(ジャスミンやフルーツぽい香り)、ヘリオナール(スイカぽい香り)からはじまり、
ミドルは、ベリーなスウィートのうえに、ハニーの甘さがプラスされてます。
ラストは、バニラ、桜餅のようなクマリン、カラメル、チョコレート、パチョリなど美味しそうなラストノートになります。

レディースの香りですが、メンズがつけると女性的な甘さを感じず、意外に使えます。
かなり個性的にはなりますが。

ティエリー・ミュグレーは、他にもメンズもちゃんと出していますので、今後、紹介していきたいと思います。